Blog黒田院長のブログ
2022.08.13
- 034 球根
今日聴いていた音楽
「球根」イエロー・モンキー他ご多分にもれず当院もコロナ対応に忙殺される昨今、またぞろこの文章もすっかり更新を怠っていた。どれだけの方が個人医院のブログごときを読んでくださっているかわからないが、楽しみにしていた方々には「サボってすまんです」と言わざるを得ない。
ここ10年位だろうか、朝の出勤前にNHKの連続テレビ小説を見る習慣が根付いている。前回の「カムカムエブリバディー」にはもう心配して泣かされて笑わされて、どれだけの精神的ストレスと肩の凝りを持って行かれたか。見ていなかった方にはさっぱりわからないだろうが、お盆に安子が夫婦思い出の神社で祈っていたら戦争で亡くなった夫の稔が傍らに立つ奇跡とか、自分の分身とも思っていたトランペットが吹けなくなって入水自殺しようとしたジョーをるいが抱きとめる場面とか、最後のクリスマスイブの邂逅とか、今こうやって思い出しても、、もうね、涙ちょちょ切れの感涙を禁じえない。
今回クールの「ちむどんどん」、物語が今後どうなっていくのかはともかくとして、私には正直言って登場人物の感情や行動の流れがまだここまでは理解できずにいる。そうやって批判するだけでは建設的ではないと思うので私自身の考察として根本的な問いを発するとすれば、じゃぁ我々はドラマという所詮は創作に過ぎない物に対して何を期待するのだろうか、に尽きるだろう。
めちゃくちゃ笑えるとかほっこり和むとか、ありえないほど非常識な登場人物に殺意を抱くとか、ちょこっと出てくる脇役から妙に目が離せないとか、サスペンスならこんな怖い犯人なんて、とか自分じゃとても耐えられそうにない苦境を主人公が経験するとか、そんな幾多の試練を乗り越えて成長するとか、要するに悲喜こもごも我々視聴者側の感情をどれだけブルブル揺さぶるかでそのコンテンツの評価は決まってくるのだと思う。
表題の「球根」って曲はThe Yellow Monkeyが1998年にリリースした。西にクイーンのボヘミアンラプソディがあれば、東にイエロー・モンキーの球根有りって位、日本語で書かれたロックオペラの最高峰レベルではないかと私個人的には思う。この1曲に詰め込まれた壮大な世界観と、作者によって仕組まれた情動の揺さぶりは正しく天から与えられたアートじゃないか、とすら。5分間、演奏によっては7分から10分になるこの一曲の中にすべてのドラマは詰め込まれているのではないか。
また今日もとりとめのない文章になってしまった。だけど、「球根」は日本語がわかる人なら絶対聞いて損はないと思いますぜ、皆さん。