Blog黒田院長のブログ

2022.04.08

030 ジャズライブ

今日聴いていた音楽
‘Django’
Modern Jazz Quartet 他

私のクリニックの向かいにBF jazz白山ラボがある。国立音大の教授も務め、当代随一のジャズベーシストと自他共に認める金子健さんが主催する音楽スクールである。或る休日の午後、私はその白山ラボで行われたジャズライブを聴いていた。
当日の朝にピアニストがコロナ感染で離脱するという、昨今どうしようも無いことでも我々素人からしたら「どうすんのよ、それ?」という状況から急遽再編成して聴かせる演奏をする、紛れも無くプロの世界、到底一朝一夕に出来るもんでは無い凄みだった。
当初のピアノカルテットがギタートリオになり、メロディーを担ったのは若干二十歳のジャズギタリスト平田晃一さん。少し前から凄いと噂には聞いてたし、今やあちこちのライブにゲストで引っ張り凧だそうだが、まさかあそこまでとは。
北海道では高校生の頃から注目されていたそうだが、いやもう出してる音を聴いてたら何十年ライブやってるベテラン選手だよと。ビートルズを聴いてギターを始め、ケニー・バレルやバーニィ・ケッセルに憧れてジャズギターに傾倒されたらしいけど、ほんとにハタチか、というスケールのデカい素晴らしい演奏で、ベースの金子健さんとドラムスの今泉さん、二人のヴェテランが「ん〜コイツやっぱ凄えな」って表情で引き立ててどんどん皆が乗って行き、彼がギターを弾き出すと自然にどこからともなくスポットライトがさす如く引き込まれてしまうのだった。つくづく休日の昼下がりに良いライブを聴けたと思う。
多分彼のギターを、あれほど手を伸ばせば触れなんばかりのかぶりつきで聴く機会はそう無いだろう。どう控えめに見積もっても今後どんどん大きな箱で演奏するに違いないミュージシャンだからね。
来たる4月10日の日曜日は金子健トリオが渋谷に新規移転したジャズクラブ「ボディ&ソウル」でライブをやる。先日のギタートリオも素晴らしかったし、きっと本来のピアノとベースとドラムスのトリオも良いに違いない。何せ先日リリースされたアルバム、Silver Liningも演奏、録音共素晴らしかったからなあ。
私はまだまだヤブにもなれぬタケノコ医者だが、素人ながらジャズの演奏を聴き分ける耳は確かなのだ、なんてね、へへっ。したがって彼等の演奏、お勧めするのである。